第3回 世界の都市ガス事業の創業と照明用ガス灯の始まり

ガス消費機器保安の歴史2019.05.31

ガス灯の父、ウィリアム・ムルドック

 

1609年、ベルギーの化学者ヘルモントが石炭を蒸し焼き(乾留)して石炭ガスを取り出すことに成功しました。

 

その後もヨーロッパの各国では、ガスの研究が続けられ、1792年にはイギリスで「ウイリアム・ムルドック」が、照明用のガス灯を実用化しました。月明かりしかなかった当時、真っ暗だった街路にガス灯が点灯されたのですから、人々の驚きと喜びはどれほどだったでしょうか。

 

「ウイリアム・ムルドック」は「ジェイムス・ワット」が経営する工場の蒸気機関技師でしたが、これで「ガス灯の父」と呼ばれるようになったのです。

 

 

 

都市ガス会社の設立

 

1812年、イギリスで、世界最初の都市ガス会社が設立され、導管による供給が始まりました。その後、都市ガス供給は、米国、ドイツ、ロシアなど各国に広がってゆきました。

 

当初、照明用のガス灯に使われていたガスは、その後、炊事用や暖房用の熱源として利用されるようになりました。

 

日本では、明治5年(1872年)に横浜に初めてのガス会社ができて、照明用のガス灯が使われ始めました。ろうそくの炎や石油ランプしかなかった当時の人々の目には、文明開化の象徴のように見えたことでしょう。