都市ガスはどのようにして安全になったのか?
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② 消し忘れを防ぐ ③ てんぷら油の過熱を防ぐ ④ さらに安全性を高める安心機能 現在の厨房機器には以下のような機能がついています。 ① 立ち消えを防ぐ 煮こぼれや風のせいで、知らない間に火が消えてしまっても、自動でガ スを止めてくれます。 うっかり火を消し忘れていても、コンロは約120分、グリル両面焼き は約15分、グリル片面焼きは約20分~30分で自動消火します。 てんぷら油が燃え出す温度の、手前約250℃になると、センサーが自動 で火を弱くします。さらに温度が上昇した場合、ガスを止めて発火を防 ぎます。 鍋を置いていない時には点火せず、点火中に鍋を外すと弱火になりま す。 また、万が一鍋を外して放置しても、1分後に自動消火してくれる「鍋 なし検知機能」や、コンロ使用中に震度4~5程度の揺れを感知すると 自動的に消火してくれる感震機能がついたコンロもあります。 小型湯沸器は、短時間でかなり多くの空気を使うため、換気が十分でない と、CO中毒事故を起こす可能性があります。約30~60年前には、小 型湯沸器によるCO中毒事故が多く起きていました。しかし、現在の小型 湯沸器には、CO中毒事故を絶対に起こさせない「不完全燃焼防止装置」 が付いています。 小型湯沸器のガスバーナーが、換気不良により不完全燃焼となりCOが発 生すると、「不完全燃焼防止装置」が作動し、ガスを停止します。 さらに、同じ操作を3回繰り返すと「再点火防止装置」が作動し、小型湯 沸器が使用できない仕組みになっています。この場合は、ガス機器の修理 専門店に対応を依頼することになります。 小型湯沸器の不完全燃焼によるCO中毒は、死亡事故につながる可能性が あるので最大限の安全機能がつけられています。さらなる安全装置とし て、点火後約10分で自動的に消火する「消し忘れ防止装置」、立ち消え などで、炎が消えると自動的にガスを止める「立ち消え安全装置」、正常 に点火しなかったらガスを止める「点火時炎検出装置」、機器内部の温度 が異常に高くなった時にガスを止める「過熱防止装置」などのフェイルセ ーフの安全装置も付いています。 (3)小型湯沸器

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