都市ガスはどのようにして安全になったのか?
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た。 FF型温風暖房機は、家庭用の小型タイプとして 普及していきましたが、その後公共の建物、学校、 集合住宅などに使われるようになりました。 昭和53(1978)年には、簡便で比較的安価 な開放型小型ストーブとして、石油ファンヒータ ーが市場に出回り始め、昭和55(1980)年 には100万台程度が売れていました。これを見 て、石油より、安全で使いやすい都市ガスを燃料 としたガスファンヒーターを開発し、昭和55 (1980)年に商品化されました。 ガスファンヒーターは、ガスを燃やすことで発生した熱を内蔵ファンで 室内に吹き出して温めます。室内の空気でガスを燃やし、そのまま室内で 利用するため、当初から不完全燃焼防止装置をはじめとするいろいろな 安全機能を内蔵していました。 ガスファンヒーターは、石油ファンヒーターに比べて臭いが少なく、燃料 補給の手間がない上にすぐに温風がでるといった点で好評であり、使い 勝手がいいので普及も促進し、家庭用ガス暖房機主流として販売されて いました。 さらにガスファンヒーターは、比例制御による温度調整、空気清浄などの 付加機能を追加し、さらなる進化を続けています。ガスの暖房機器として は、ガスファンヒーター、ガス赤外線ストーブ、ガスFF暖房機、温水床 暖房方式とありますが、既存住宅用としては、ガスフアンヒーターが主流 でした。 ガスファンヒーターの特長は電源を入れると、すぐに暖風が出ること、石 油ファンヒーターと異なり燃料補給の手間がないこと、そして、次の7つ の安全機能を搭載していることです。 7つの安全機能は,下記のとおりです。 ①立ち消え安全装置 ②不完全燃焼防止装置 ③停電時安全装置 ④転倒時ガス遮断装置 ⑤過電流防止装置 ⑥過熱防止装置 ⑦自動消火機能 この7つの安全機能は、日本で販売されている全機種に標準搭載されて

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