BF型ガス風呂釜は、公団住宅、新築マンシ ョンなど、広く普及しましたが、既設住宅 では壁に穴を開ける必要があり、既設の集 合住宅、戸建住宅の内風呂に、BF型風呂釜 を付けることは、住宅を管理する人や住ん でいる人達に抵抗があり、そのような住宅 には、新規開発のBF型ガス風呂釜はあま り、普及しませんでした。そのため、既存 のガス風呂釜全体でみると、給排気の不具 合によるガスCO中毒事故はなかなか減ら なかったのです。 しかし、後年、既存のCF型風呂釜の取替 用として、上部壁貫通部に設けた給気・排 気用の二重管式バランス型機器(BFDP型) が開発・販売されたことにより、安全型機 器への取替が進みました。 昭和51(1976)年には、究極の給排 気安全機器である新しいタイプの屋外設置 式(RF型)ガス風呂釜が開発され、新規 の戸建住宅や集合住にも多く設置されるよ うになりました。 現在の状況では、従来のBF型風呂釜時代 から、屋外設置型ガス風呂釜の時代に変化 してきています。 それらの結果として、近年、ガス風呂釜の 給排気不良によるガスCO中毒事故の心配 はほとんどなくなりました。 ガス湯沸器は、昭和30(1955)年代前半まで、相変わらず庶民の手 の届かない高額商品でした。当時の大学卒の新入社員の初任給は、1万数 千円でした、小型湯沸器は、ほとんどが1万円を越えており、機器の普及 率は低い商品でした。 昭和31(1956)年から、の日本住宅公団の住戸には、ステンレス製 の流し台と、小型湯沸器、浴室が、標準装備されていき、ガス湯沸器も、 (2)ガス湯沸器
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