熱量変更作業は、需要家を数 百件単位でブロック化し、そ のブロックごとに2~3日間 かけて、全てのガス機器を調 整し、ガスを切り替え、安全 を確認します。 そのため、約200~300 人程度の器具調整作業者が必 要となります。中小の都市ガ ス事業者が、一時的に多くの作業者を用意することは、大変難しいので、 「熱量変更共同化」を採用することになりました。 これは、熱量変更をする事業者が、共同で作業者を出し合う方式です。例 えば、20の事業者が10名ずつ出し合えば、200名になります。作業 が終わって解散しても、出した人が帰ってくるだけで、大きな人員増には ならないのです。 この熱量変更共同方式を全国10地区で実施することにより、スムーズ な変更作業ができ、予定通り、平成22(2010)年には「IGF21計 画」は完了したのです。 昭和47(1972)年から、東京ガスが始めた天然ガス転換作業は、大 阪ガス、東邦ガスと続いて、平成5(1993)年には、これらの大手都 市ガス事業者の天然ガス転換作業はすべて終わりました。 その後、前述の「IGF21計画」 が実施され、平成22(20 10)年に「IGF21計画」 も終了しました。これで、初 めて日本中の都市ガス事業者 のガスが、天然ガス13A( 一部LPGエアー13A)に統 一されたのです。 これまでは、特に昭和30年 代からの高度成長時代に急増 する都市ガス需要に対して、 ガス機器メーカーは、13種類のガス種にあったガス機器をださなけれ ばならなかったので仕様を一つ一つ決めて作っていました。つまり、各ガ 6.天然ガス転換による新規ガス機器の品質向上
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