動かしたりした際のゴム管外れ、 あるいは老朽化した時のひび割 れ現象があるとガス漏れの原因 になります。 また、過去には自殺志願者がゴ ム管をハサミで切って、ガス中 毒や爆発火災などを起こす現象 がありました。 そこで、ゴム管の素材を研究し て、老朽化防止とか簡単に折れないようにゴム管の中に鋼線を入れるな どして強化しました。また、ゴム管の長さを決めたうえでプラグを付け、 自動的にカチッとはまるような迅速接手方式の採用など安全型接続具を 開発しました。これは、一般的なホームセンターなどでの市販ルートでも 販売されるようになりました。 昭和54(1979)年代にはガスコンロ。開放型ストーブなど小型機器 用の小口径のガスコードや風呂釜、湯沸器など大型機器向けの強化ガス ホースなどが販売されており、接続具関連のガス漏れ事故は大幅に減っ てきたのです。 事故が多発した時代は、ガス機器の品質もよくありませんでした。このた め、ガス機器販売者である東京ガスは、昭和50(1975)年に全国で 初めて、ガス機器耐久試験センターを作りました。はじめは、東京ガスの 社販ガス機器の品質向上を目的として、最低10年相当の作動を想定し たロボットによる自動の繰り返しテストをしたのです。 ガス機器の品質の良否は耐久試験センターですぐに判定され、その結果 は該当の機器メーカーに開示され ました。 対象となるガス機器メーカーは、 指摘された不具合箇所を改良する などして、市場に販売されている ガス機器の品質は良くなる方向に 向かいました。 従来のガス機器は品質が安定せず 、不備もあったため、リコールの 対象となるものがありましたが、 (4)ガス機器の品質向上策の実行
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