外れることなどによってもガス漏れ中毒事故は起きました。 また、当時は、自損行為の手段として、 ガス自殺を図る人達がいました。 故意にガス栓を開放してガス自殺をは かると、本人はもとより、マンション など建物内が中毒事故や爆発事故に巻 き込まれることがありました。 こうした都市ガス成分中のCOを減ら すため、昭和35(1960)年頃、 各社の製造過程で「COコンバーター」 と呼ばれるCOと水蒸気に反応させて、 COをCO2と水素に変化させる装置 を導入してCO成分を減らす対策が行 われました。 また、東京ガスでは、昭和37(1962)年、全需要家約200万件に 熱量変更(3600Kcal/m3から11000Kcal/m3)作業が 実施されました。 同時に、各家庭を訪問して、使われているすべてのガス機器を点検・調整 しました。 これによって、まだ需要家が少ない時代ではありましたが、一時的には 下図のように生ガスの中毒事故が少なくなったのです。
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