都市ガスはどのようにして安全になったのか?
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② 発生年代別の傾向 ০昭和30年代 3.排気ガスの処理不備によるCO中毒事故 ・ガス風呂釜、大型湯沸器の排気設備不良による不完全燃焼が原因の ・室内で使用する小型湯沸器、ガスストーブなどの換気不良による不 4.ガス機器使用時の火災事故 ・コンロなどで調理中に放置したため加熱しての火災事故 ・排気筒型風呂釜の使用時に風呂浴槽内の水がなくなり、空焚きの加 CO中毒とは、ガス機器使用時に給気、 排気が不完全なため、COガスが室内 に充満し、これが人体の血液中のヘモ グロビンと結合し、酸素欠乏により、 人命を損なう事故です。 当時、特に多かったのが、ガス風呂釜・ 大型湯沸器の排気筒がなしの場合、あ っても排気筒が不備だったために、結 果として室内の酸素濃度が不足し、不 完全燃焼で排気ガス中にCOが発生し て死亡する事故でした。 さらに、小形湯沸器やガスストーブを 締め切った室内で使っていて、換気不良による不完全燃焼でCOが発生 して中毒となる事故もありました。 このころの都市ガスは、石炭ガスや石油の熱分解ガスが主流であり、可燃 性成分として、一酸化炭素ガス(CO)が含まれていたため、使用者の不 注意などでガスが漏れ、中毒事故につながることがありました。 ガス管が古くなっていて、古いガス栓を操作した時、ガス漏れやゴム管が 【「CO中毒事故」の原因と背景について】 内に充満したガスへの引火による爆発事故 CO中毒事故 完全燃焼が原因のCO中毒事故 着物など可燃物に着火する火災事故 てんぷら類調理中の火災事故 熱による火災事故

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