都市ガスはどのようにして安全になったのか?
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ン、自然放電の少ないリチウム電池、待機電力ゼロの遮断弁、地震を検 知する小型センサーなどの要素技術を部品に組み込むことが可能にな ったのです。 特に、ノーベル化学賞で評判になった吉野博士のリチウム電池の開発効 果は極めて有効でした。 開発協力者である松下電器産業(株)(現パナソニック(株))の研究に より、2年後にはガスメーターと一体型の形態で、10年間作動可能な 安全装置「マイコンメーター」の開発、試作品の製作に成功しました。 「マイコンメーター」とは、ガスメーター内ガス通路に遮断弁を設け、内 蔵のマイコンがガス使用の異常状態および地震発生を判定し、異常時は ガスを自動的に遮断するものです。(下図) ①住戸内のガス漏れについては24時間監視状態になります。 ②ガス漏れ、ガス機器の長時間使用等異常時には自動停止となります。 ③爆発防止対策として、大量にガスが流れたと判断する異常時には自動 ④大地震発生時には震度5以上で自動停止状態になります。火災事故な ⑤自動停止後の復旧は、需要家が簡単に操作できるよう、周知用ラベル ⑥対応できない需要家に対しては、ガス会社から出動して処置する仕組 (3)マイコンメーターの基本仕様 的にガスを遮断します。以前は自殺志願者の行為が原因で爆発事故が 発生しましたが、現在は皆無です。 どの防止に貢献しています。 現代では、大地震時にその有効性が発揮されています。 が付いています。 みになっています。

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